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HYOD ORIGIN WORKSで
レザーをハンドメイドする理由
ハンドメイドと聞くと、良い意味では丁寧だとか温もりを感じさせ、
反面精度が落ちるとか非効率的だとか悪いイメージもある。
ただ、レザーに関しては今のところハンドメイドに敵うものがない。
そもそも衣服を生産するには、ミシンを使って人の手によって作業する工程がある。そういった意味ではウエアの生産はすべてハンドメイドになり、それはレザーだろうとテキスタイルだろうと必ずそうした工程が存在する。
ただHYOD ORIGIN WORKSで行っているハンドメイドはちょっと違う。このファクトリーは、浜松本社のHYOD PLUS HAMAMATSUの1Fショールーム奥にあって(ショールームからは見えないが)、レーシングレザースーツやROMAN BLACKなどレザーウエアをハンドメイドで製作している。デザイン・パターン設計(CADによる)、裁断、縫製の工程で、専門のクラフトマンがそれぞれを担当する。
レザーは1.2mm、1.4mm、1.6mmとかなり厚く、しなやかとは言ってもテキスタイルよりもずっとカタいから、扱いづらいマテリアルだ。当然何枚も重ねて縫うのでカタい。レーシングレザースーツの場合、4枚以上重ねる個所もあって、そんなときは1枚を0.8mm程度に薄く削いでゴロつかないようにしている(若干縫いやすくもなる)。それにカーボンプロテクターなどレザー以外のカタいパーツも縫わなければいけない。それらを立体=3次元に縫い合わせていくので、熟練したクラフトマンの技術なしでは完成し得ない。素材のレザーは、HYOD基準で品質は揃えてはいるものの、天然素材ゆえの微妙な個体差があって、それをクラフトマンが把握して微妙に調整しながら縫っていく。
それとは別なのだが、好みに合わせて微妙な調整をしてくれるから、契約ライダーによってはクラフトマンを指名してくることがあるくらいだ。結局のところ、全日本チャンピオン用も街の無名ライダー用も、このファクトリーでは、HYOD ORIGIN WORKSのクラフトマンが心を込めてハンドメイドでしている。それがレザーウエアの製作では、今のところ最良だと考えている。